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2月02日TVWEB

「休眠預金」効果的な使い道 起業家支援で日本経済を元気に(ZAKZAK)

休眠預金に係る記事が掲載されましたので、転載いたします。

 自民、公明両党は「金融機関で10年以上も取引のない『休眠預金』を公的事業に回せるようにする法案」を、議員立法として通常国会に提出することを考えているという。

 かつて民主党政権の時代、野田佳彦内閣で経済財政政策の特命担当大臣だった古川元久議員らが休眠預金を政策に生かそうとしたことがある。そのときに計算したら、この休眠預金、実に700億円ぐらいあったといわれる。

 このとき私は古川さんに、休眠預金の活用法として、私たちが実施していた起業家支援プロジェクト「SPOF」(背中をポンと押すファンド=起業を目指す若者に対する小口の助成)を参考にしてはどうかと提案した。

 私は20年近くビジネススクールで起業家養成を手がけ、その卒塾生5500人が700社の新規事業を立ち上げている。その経験から、最近は資金の出し手が減少し、起業を目指す若者の背中を押してやることができなくなっていると感じていた。

 おそらく休眠預金の持ち主の多くは、お亡くなりになっていると思う。その方たちから起業を目指す若い人へのプレゼント、ということになれば、日本は明るくなって経済も活性化すると思った。

 話はかなり進んでいたのだが、結局、銀行を説得することができなかった。このとき、法制度が未整備だったことを理由に強烈に反対した銀行が今回、容認姿勢に転じている。いまの銀行は安倍さんには反対しない。銀行も調子がいいものだ。

 2003年にアイルランドが「休眠預金基金」を設立したのを皮切りに、休眠預金の活用は世界的に広がっている。

 イギリスでは社会事業へ貸し付けを行う「休眠口座基金(ビッグ・ソサイティ・キャピタル)」を開始し、韓国でも「休眠預金財団」が設立されて社会福祉に活用されている。アメリカ、フランスなどでも実施されている。

 一方、日本では現在、10年間出し入れのなかった銀行口座のお金は銀行の利益に繰り入れることになっているが、これはやはりおかしい。社会のために使うべきだ。休眠預金をうまく活用すれば日本も元気になると思う。

 ただ、与党案では「預金者から申し出があれば、いつでも返還できる」ことは決定しているが、肝心の「集めたカネを何に使うのか」ということが決まっていない。

 私は一般会計には入れないで、次の世代を担ってくれるような起業家たちの新事業支援のために使ってほしいと願う。たとえば、1000件に1000万円ずつ投資をして、そのうち20-30が成功するだけでも社会が明るくなると思う。

 もちろん上場企業が出てきたら相当な利益も期待できるので、そこから先は自動的に循環していけると思う。休眠口座を有効に利用して経済を活性化することができれば、請求しないであの世に旅立たれた人も成仏できるのではないだろうか。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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